• HOME
  • コラム
  • 自動ブレーキ機能は完ぺきな事故防止!?メーカー各社を比較評価
自動ブレーキのイメージ画像

自動ブレーキ機能は完ぺきな事故防止!?メーカー各社を比較評価

近年はAI化により、自動車にもさまざまな安全機能装置がついていますが、なかでも急速に普及しているのが自動ブレーキです。
事故を未然に防ぐ装置として期待が高まる自動ブレーキですが、自動ブレーキによる事故の報告もあるなど、その安全性には疑問符も付きます。

急速に普及する自動ブレーキ

現在普及が進んでいる自動車の先進安全装置には、走行中の車線維持をサポートするレーンキープアシスト、一定の速度で走行し前方車との車間距離の維持をサポートするACC、駐車支援システム、ふらつき警報などがあります。なかでも最も普及が進んでいるのが自動ブレーキです。
自動ブレーキの2012年時の普及率はわずか4.3%であったのに対し、2014年が40.4%、2016年には66.2%と急激に普及しています。
国土交通省と経済産業省は2020年には新車の自動ブレーキ搭載率を90%とする目標を掲げているので、もはや自動ブレーキは私たちのカーライフのなかで日常的なものになりつつあります。

まだまだ完ぺきではない自動ブレーキ

自動車の自動ブレーキは、衝突被害軽減ブレーキという名称が示すように、あくまでも走行中に車や人などにぶつかりそうになった時に、音や警告音で知らせたり、ブレーキ操作を自動で行うなどして被害を軽減したり回避するシステムです。
こうしたことから自動ブレーキを装着した車だからといって、完全に事故を防げるわけではありません。

また機能的にもまだまだ開発途上ともいえ、自動ブレーキが原因による事故も数多く報告されています。
国民生活センターによると2012年以降、先進安全装置に関する相談が142件あったそうですが、うち119件が自動ブレーキに関する相談だったといいます。
なかには自動ブレーキが機能せず事故を起こしたケースや自動ブレーキが車や人以外のものに過剰反応したケースなどの報告もあります。
自動ブレーキの機能を完全に理解していなかったり、自動ブレーキがあるからといって安心しきっていたりすると逆に事故にあう可能性が高まりかねないといえるでしょう。

自動車メーカーの自動ブレーキによる比較

自動ブレーキシステムは自動車メーカーごとに特徴があります。
そこで各自動車メーカーの自動ブレーキの特徴を比較します。

【トヨタ】セーフティーセンス

単眼カメラで前方車や歩行者の存在を確認し、ミリ波レーザーで夜間や雨や霧などの影響に左右されず遠方までの危険を察知します。
自動車や人なら昼夜問わず、自車速度約10㎞~80㎞で作動します。

【日産】インテリジェント エマージェンシーブレーキ

フロントガラスの上の部分に配置されたマルチセンシングカメラにより前方車と歩行者の存在を察知します。
自車速度約10㎞~80㎞の範囲で衝突を回避しますが、歩行者に対しては自車速度60㎞以上では作動しないという特徴があります。

【ホンダ】センシング

単眼カメラとミリ波レーザーで構成された自動ブレーキシステムです。
単眼カメラが60m前までの車や歩行者、標識などを察知し、ミリ波レーザーがそれらの位置や速度を認識します。
自車速度80㎞~100㎞以下で走行中に前方車、歩行者、対向車に対して作動し、事故を回避したり被害を軽減したりします。

【スズキ】デュアルカメラブレーキサポート

近距離や夜間でも前方車と歩行者を察知するデュアルセンサー、中・長距離の危険を察知する単眼カメラとの組み合わせで、事故を回避したり、被害を軽減したりする自動ブレーキシステムです。
約5㎞~100㎞で走行中に作動します。

【マツダ】アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・システム

フロント上部に設置されたフォワードセンシングカメラで前方車と歩行者を察知し、事故を回避したり被害を軽減したりします。
車の場合は自車速度 時速4~80㎞で走行中に、人の場合は時速10~80㎞で走行中に作動します。

自動ブレーキがあるからと油断しないこと

「DRIVE SAFEIY」と書かれた道路
近年は高齢者ドライバーが増加していることもあり、より安全な自動ブレーキなど先進安全装置の開発が望まれています。
ただ、安全装置を設置しているからといって油断せず、運転することが最も求められています。

関連記事