タクシー運転手の仕事ってきつい?YAYOIちゃんが現役ドライバーに聞いてみた
「タクシー運転手ってきつくないですか?」求人サイト【DRIVER JAPAN “JOB”】で転職を検討している求職者さんから相談を受ける事があります。「勤務時間がとにかく長そう」「接客が大変そう」「年配の方が多いイメージ」など未経験者がタクシー運転手を検討する際にそんなイメージを持たれているタクシー運転手。
果たして本当にきついのか?現役タクシー運転手さんに何がどうきついのか?YAYOIちゃんと細かく聞いてきましたのでご覧ください。
目次
取材を受けてくれたのは現役タクシー運転手の2名
今回取材を受けてくれたのは、互助交通有限会社(東京都錦糸町)で働く現役タクシー運転手のお二人。インタビュアーはYAYOIちゃん。
[2019年12月の取材]
【鈴木さん】現役タクシードライバー(30代)前職は製薬会社の工場で派遣社員、互助交通有限会社に入社して3年。
【平井さん】現役タクシードライバー(30代)前職は自動車の整備士、互助交通有限会社に入社して1年。
【YAYOI】ドライバージャパンガールズやカーイベントのキャンギャルなど車の業界を盛り上げる活動を行なっている。本業はプロの陸送ドライバー。
タクシー運転手のお仕事はきつい?
YAYOI:タクシー運転手ってきついですか?私のイメージなんですけど、すごい長い時間働いてそうだし、いろんなお客さんを乗せて接客したりすごい大変そうですよね。
鈴木さん:ズバリ!キツくないです!
平井さん:はい、私もキツくないです。
YAYOI:え?本当に?!なんか怪しいですね……。無理してないですか?本当はきついんじゃないですか?この取材で真相を探らせてもらいます!!
前職ときっかけ
YAYOI:お二人はどういうきっかけでタクシー運転手になられたんですか?(なんだろう?あの等身大パネル……。)
鈴木さん:前職は製薬会社の工場で派遣社員をしていました。年齢の事を考えて、そろそろ正社員で働こうと思っていた時にインターネットでタクシー運転手の仕事を知りました。一番惹かれたのは休日。隔日出勤で、一日出たら一日休み、月に14~15日ほど出勤すれば学歴関係なく平均のサラリーマンくらいは稼ぐ事ができるんです。運転がもともと好きだったというのもあって応募しました。
平井さん:私は整備士の専門学校を卒業してから、8年ほど自動車の整備士をしていました。地方に住んでいて、30歳を前に実家を出ようと考えていたところ、転職のエージェントの紹介でタクシー運転手を知りました。給与面も整備士の頃と変わらないのに、休日がしっかりあるので選びました。東京に出て趣味に時間を費やしたいと思っていたので、とても魅力的でした。
前職と比べて、どっちがきつい?
YAYOI:では実際に働いてみて、前職と比べてどっちがきついですか?(等身大パネルに目がいってしまうYAYOIちゃん)
鈴木さん:前職の方がきつかったですね。製薬会社だったのでちょっとのミスで薬事法に抵触してしまう危険があったり、とにかくルールが多くて覚えなくてはいけないし、毎日神経を使う仕事が多く、精神的に疲れる事が続いてました。タクシー運転手は勤務時間が本当に自由なんですよ。僕は食べる事が大好きなんで、仕事の休憩に好きなところに食事しに行けるところが気に入っています。あと一般の企業と比べて縦社会のような上司もいないので個人プレーで気楽に楽しく仕事ができると思います。
平井さん:前職は力仕事で体力的にきつかったです。あと整備士の職業上、仕事(プロジェクト)の終わりが見えづらかったり、原因が分からない事に対処する事が大変でした。タクシー運転手は1回の“勤務時間”は長時間になるんですが、1日の拘束時間は決まっています。自分のペースで自由に仕事ができるので精神的にも前職よりきつくないですね。体力的には座っている事がほとんどなので力仕事と比べたら全然きつくないです。逆に今は運動不足が心配です。メンタル面で言うと、私もそこまでストレス溜めるほうじゃないんですが、違反をしてしまった時はさすがに落ち込みました。あとは暇な時がつらいですね。入れ替わり立ち替わりお客様が乗車して下さった時は気分はグッと上がります。
YAYOI:仕事に合わせるというより、自分のペースで働けるのって気楽でいいですよね。
入社したばかりの頃はきつかった?
YAYOI:お二人は未経験からタクシー運転手になられたんですよね?仕事に慣れるまで大変じゃなかったですか?
鈴木さん:入社したばかりの頃はタクシー運転手のがきつかったですね。勉強が苦手で、二種免の学科試験やタクシーセンターの地理試験に苦労しました。資格を取るまでに時間が掛かってしまったんですよね。あとは外出るようになった際、道が分からなくて大変でした。でも、その都度お客様に聞きながら覚える事ができました。
平井さん:私は資格を取る事に関しては、タクシー運転手より前職の整備士の方が大変でした。特に整備士は資格を取ったあとも社内資格というメーカーの試験があるので大変でした。私も最初は道が分からないので、タクシー利用の少ない日曜の昼間とかに、大きな道路を走って覚えました。大きな道を覚えていく事で得意な範囲を広げていきました。
早朝や深夜勤務はきつくない?
YAYOI:ちなみに、一般の勤務時間と比べて早朝から深夜、明け方まで働くのってきつくないんですか?
鈴木さん:それぞれあると思いますが、自分は「一気に仕事して一気に休める」方が好きなのでタクシー運転手の方が向いてますね。もともと夜型のサイクルでしたし。実際働いてみてもきついと感じる事はなかったです。
平井さん:私は前職も長時間労働だったので、大丈夫でした。むしろ勤務時間が自由なので楽ですよね。
給料は比較してどう?
YAYOI:聞いちゃってもいいですか……?給料面は前職と比べてどうですか?
鈴木さん:前職が派遣アルバイト勤務だったので、もちろん今の方が全然良いです!手取りで10万円ほど違いますし、基本給にさらに歩合も加算されますからね。
平井さん:私はまだ1年目で整備士の時と大きくは変わりません。ただ歩合があるので頑張ればその分付いてくるという感じです。あと会社にもよりますが、互助交通の場合、歩合の他に賞与がついてきます。少なくとも年収は上がりました。
YAYOI:歩合制って精神的にきつくないですか?
鈴木さん:大抵のタクシー会社なら基本給がしっかりついてくるので、初めて経験する場合でも安心ですよ。
平井さん:私は歩合制が初めてなんですけど、自分に厳しい方やストイックな方に向いていると思います。稼ぎたい時に稼げますからね。
接客はきついですか?
YAYOI:いろんなお客さんが利用されると思うんですけど、接客って大変じゃないですか?
鈴木さん:接客が大変と感じるかは人それぞれですね。お客様もいろんな人がいます。優しい方もいますし、酔っ払っていたり横柄な態度を取られる方もいなくはないです。ただ毎日同じお客様を乗せる事はほとんどないので、普通にコンビニ程度の接客をした事があるならそんなにきつく感じる事はないと思います。
平井さん:もちろん初めての時は緊張しますけど。タクシー運転手の接客をそこまできついと思った事はないです。細かい事を気にしてしまう方にとってはきつく感じてしまうかもしれませんね。鈴木さんの仰る通り、人それぞれですね。
英語資格の取得をしないと大変ですか?
YAYOI:タクシー運転手さんの資格といえば、英語の資格(英語上級資格)がある事を聞いたんですけど、持っていないと大変ですか?取得するのって難しいですか?
鈴木さん:英語の資格については、一般的な英語がわかれば難しくはないです。一般的な英語力がないと業務的にきついと感じる事もあります。近年、海外のお客様がたくさん増えていますので、外国の方が聞き取れる英語を喋ったり、地名を聞き出せなかったりするときついと思います。
平井さん:英語の上級を持っていると、優遇される持ち場(タクシー乗り場)でお客さんを乗せる事ができます。私は流し(走りながらお客さんを見つける)で走っているので、そんなに資格の恩恵はないですね。
今、英語の上級の資格がないといけない持ち場が、羽田空港の国際線のターミナルとか東京駅の八重洲口中央ですね。英語ができると入れる優先レーンがあるので、その人の働き方によっては重要な資格ですね。
業務に関するルールは厳しい?
YAYOI:業種によって定められるルールってあると思うんですけどその辺はどうですか?
鈴木さん:交通系の法律は厳しいかなと感じます。社内ルールに関してはあたりまえの事をやっていれば厳しくないと思います。
平井さん:乗務について互助交通でよく言われる事なんですが、「事故・苦情・違反」の三つはやらないようにと会社から指導されています。この三つを守っていれば、そこまで厳しくは言われないですね。うちの社長がよく言ってますがあたりまえの事をきちんとしていれば厳しくはないです。
業務中の危険性について
YAYOI:タクシーを運転していて死ぬかと思った事や怖かった事ってありますか?
鈴木さん:あります!死角に入ってしまったのかもしれませんが、トレーラーに幅寄せされた時は怖かったですね。
平井さん:人が飛び出して来るとかは運転してるとありますね。仕事でもプライベートでも運転をしていれば、ヒヤリハットする事は無くは無いという事ですね。
女性にタクシー運転手はお勧めできますか?
YAYOI:ちなみに、女性でもタクシー運転手はお勧めできますか?特に防犯や安全面とか。
鈴木さん:タクシー運転手の中には、お昼から深夜帯まで乗務する方もいますし、中にはお子さんがいらっしゃって、朝から夕方乗務で帰っていく方もいます。そういった勤務体系もあります。
平井さん:最近のタクシー車両は防犯面がしっかりしています。例えば私の車はしっかり防犯用のカバーがついていますし、非常点滅灯もついてます。車によっては煙幕がでるものもあります。詳しくは教えられないんですけど。
YAYOI:え?ジェームズ・フォンド(ボンド)?(全員笑)
お二人の今後のキャリア
YAYOI:そんなお二人の今後のキャリアや夢を教えて下さい!
鈴木さん:私はこのまま法人で勤務して、ゆくゆくはロンドンタクシーに乗れるように上級乗務員になる事ですね。運転の感覚が全然違うので、社内の研修も必要になります。
平井さん:私はまだ経験が浅いので、日々邁進する事ですね!
番外編[取材後の談話]
YAYOI:たくさんタクシー運転手のきついところ聞き出しちゃってすみません。親切に受け答えてくれてありがとうございました!
鈴木さん:あの……。YAYOIさんってドライバージャパンやキャンギャルのお仕事だけじゃなくて、現役の陸送ドライバーなんですよね?こんな可愛らしい方で大きなトラックも運転できるなんてカッコいいなって思います!YAYOIさんは大型の免許を取るときは大変でしたか?
YAYOI:ありがとうございます!(笑)難しかったかもしれない……。私は普通免許を取ってからアメ車に乗っていたので、大きい車に慣れていたんですけど、全長が長いので大変でした。だから車の運転に自信があっても、大型だと全然違いますね。
鈴木さん:なるほど。ちなみにYAYOIさんは大型以外にどんな免許を持っているんですか?
YAYOI:う〜ん、一応、免許系は牽引とか……、大型特殊まで持ってます。二種免やフォークリフトは持ってないんですよ。タクシーの運転手やってみたい。
鈴木さん:すごい!ぜひ二種免取得してください🎵YAYOIさんならすぐに働けますよ。
YAYOI:へ~!やっぱり長距離とかの方が楽しいというか売り上げに繋がりますか?
平井さん:そうですね!売り上げに繋がりますね!長距離といえばYAYOIさんはどこまで行った事ありますか?
YAYOI:昨日は大阪まで車引き取りに行ってましたよ。一番遠いところだと鹿児島とかですね。
平井さん:すごい……。想像をはるかに超えていました(笑)
YAYOI:私は知らない場所までお客さんを届けるの自信ないですね。私はよくGoogleのナビを使って走るんですけど、都内は道が狭かったり、自転車が怖かったり……。あと路上駐車は本当に迷惑ですね!そう思うと地方のタクシーと都内のタクシーなら都内のタクシーの方が大変だと思うんですけど。ヤバかった道とかありますか?
鈴木さん:90度のクランクの道とか、お客様に「大丈夫?」って聞かれる道はありましたね!本当いろんな道に行けば行くほどタクシー運転手は成長できると思います。
ドライバージャパンスタッフ:そろそろお時間です!このあとは外での撮影になりますのでYAYOIちゃんは準備お願いします!
鈴木さん:水着に着替えるんでしたっけ?
YAYOI:水着は着ないですよ(笑)
鈴木さん:あっ、素で間違えました!恥ずかしい(照)
まとめ
今回の取材でわかったタクシー運転手のきついと感じる事。
・違反や事故をした時はメンタル的にきつい。
・給与面で歩合制を採用している会社が多い。
・1回の勤務時間は他の業種より長いかもしれない。その分勤務時間内の行動が自由、そして休日が多い。
※タクシー会社による
これらをきついと感じるのかは人によって違ってきますよね。DRIVER JAPAN “JOB”のお仕事でたくさんのタクシー運転手さんとお話してきましたが、ひとつ言えるのは転職前と比べるといろんな面で楽になった!というお言葉をいただいている事でしょうか。
ぜひこの記事を読んでタクシー運転手に興味を持ち始めた方は互助交通さんの公式サイトやtwitterもチェックしてみてください。タクシー業界のリアルでおもしろいコンテンツも盛りだくさんです!
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タクシー?痛車?!互助交通さんにフォーカス!
この記事の写真をみて気になった方も多いのではないでしょうか?痛車仕様のタクシーや謎の等身大パネル。次回互助交通さんにフォーカスした記事を公開予定!もちろんYAYOIちゃんとタクシーのコラボ写真も満載!気になる方はこちらの記事もチェック!
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