『株式会社友動運輸』物流業界からモータリゼーションの貢献へ【くるまのシゴト】
「くるまのシゴト(車が関係する企業)で活躍する企業の魅力を知ってもらう」をテーマにドライバージャパンが企業へ取材をするコーナーです。
今回は「トラック運転手さん一問一答」の記事にも登場していただいた冷凍冷蔵商品の輸送を専門とする『株式会社友動運輸さん』に取材をしてきました。
友動運輸さんは株式会社友動興業のグループ会社で、「千葉県佐倉市」を拠点として、最新の冷凍冷蔵機能を装備したトラックによる食品輸送を行っています。みなさんが毎日飲んでいる飲料商品などをトラックを使って運んでくれています!そんな友動運輸さんはどんな会社なのかドライバージャパンガールズのAZUSAちゃんと取材してきましたのでご覧ください。
登場いただいたのは株式会社友動運輸 代表取締役社長 中村 希之さん、(以下:中村代表)車とモータースポーツが大好きな社長さんです。
そんな中村さんが代表を務める会社のことや取り組んでいることなどお話を聞かせていただきました。
良き友と良く動き社会に貢献する
AZUSA:ではまず友動運輸さんの会社名の由来について教えてください。
中村代表:経営理念にもなっていますが、「仲間達、お客様、協力先様と友(共)に心の豊かさを求め支え合い、今を
友(共)にする仲間達は、一生の仲間であり続けよう」、そんな「仲間達と良く動いていこう」そんな意味が込められています。
-社是-
『友動』
良き友と良く動き社会に貢献する
AZUSA:「友」という言葉を非常に大事にされているんですね。確かに友動運輸さんで働くドライバーさんたちも仲が良かったですよね。意気もぴったし。実際に営業所を拝見させていただいて、年齢とか関係なしに若々しい元気な会社だなって感じたのですが、創業されてからどのくらいなんですか?
中村代表:ザックリいうと55年くらい。父が立ち上げて、途中で社名変更などありましたが、株式会社になってからは40年くらいになります。私が引き継いで7年くらいになります。
AZUSA:創業されて55年って結構長いですね!中村さんの運送業界の社長になるまでのキャリアを教えてください!
中村代表:大学を卒業して、SE(システム・エンジニア)の仕事をしていました。2年くらいかな?ドライバーではなく、SEとして働いていました。
AZUSA:SE系の仕事をやられてたんですね。全く異業種から現在の物流企業の社長になられたんですね。
中村代表:大学生の頃、まだバブルも残っていた時代で、当時世の中浮かれていたということもあって、ちゃんとした人生設計は描いてはいなかったですね。とくに父も私に引き継ぐような話はしてこなかったし、当時はIT発展期で、やはり「これからはコンピュータ!」という時代に影響されていました。社長を引き継ぐきっかけは、当時父親が大病したタイミングでした。実は昔からドライバーの仕事をしたいとか物流関連のお仕事をしたいとかは考えはなかったんです。でも運転が好きだったので。学生の頃や社会人になったばかりの頃、よく父にトラックの配送の仕事の手伝いに駆り出されてましたよ、仕事から帰ってきて「今からどこか行くのか?」なんて都合よく言われて(笑)その時からよく車に乗ってましたけど、18歳で車の免許をとって人生で一番最初に乗ったのがいすゞのエルフなんですよ。当時はコラムシフトで(笑)免許取ってから乗用車よりも先にトラックに乗ってました。今思うと「車が好き」なことと、実際にトラックを運転する機会があったことが大きなきっかけだったかもしれないですね。
AZUSA:なるほど。他の業界で働きながらもトラックに触れ合うことがあったんですね。ちなみに昔から車好きだったんですね!サイトの中にモータースポーツの写真が入ってたりしましたけどそれも?
中村代表:「どうしよう?」と悩んだ末入れてみましたけど、従業員から辞めてくれなんて言われてしまいました(笑)
AZUSA:でもそういうのが会社の色というかなんかいいですよね!
AZUSA:友動運輸さんの事業内容について教えてください。
中村代表:主な事業は、冷凍冷蔵の食品及び飲料関係(ジュースとかコーヒーとか)を温度管理をしながら冷凍設備の整ったトラックで、お客様の工場から消費者の元へお届けする事業になります。昔から変わらずですね。
他には神戸に営業所がありまして、倉庫内荷役作業(そうこないにえきさぎょう)といってフォークリフトの運転手(フォークリフトオペレーター)を使った事業があります。
AZUSA:では今後やろうとしている事業などはありますか?
中村代表:まだ構想の段階ですけど昔から車が好きなのでやはり車関係の事業もやってみたいと考えています。普通の車屋さんではなくて例えば「レストア」とかやってみたいですね。ほんと事業計画に入れているものではないですけどやってみたいですね。世の中の車好きに、より車を好きになってくれるそんな満足を提供したいなって。
AZUSA:物流企業の経営をする中で特に意識しているところを教えてください。
中村代表:従業員の「安全と健康」です。
健康については、年1回の健康診断はもちろん深夜の時間帯に働くドライバーには年2回の健康診断を受けてもらっています。もちろん法令で義務となっている乗務前乗務後の点呼で「お酒は飲んでいない」か「熱はないか」など、事前チェックを行なっています。
安全については、年に数回、安全運転研修を社内で行なっています。事故の事例や、実際に走行中の経験したことなどのフィードバック、対策方法などの意見交換ができる場を設けています。
独特なものでいうと、「モータースポーツと仕事」を照らし合わせて発見できたことなど伝えたりもしています。とくに「ドライビング技術」。安全会議なんかで役立つことが多くありますよ。
今「煽り運転」なんかが話題になっていますけど、
「どれだけ運転に自信を持っているのか?」
「トラックは荷物を積んでいる分運動性能が悪い乗り物。運動性能が高いレーシングカーですらクラッシュしてしまう。」
「運転している自分も、目の前の車に乗っている人もレーシングドライバーのような運転技術を持ったプロではないのだから危険な運転はしては絶対にしては駄目だよ。」
とか、なぜ事故が起きてしまうのかなど、車の本来の性能の怖さをモータースポーツの経験から伝えています。
ドライバーの職業である以上、プロとして、「ドライビング技術」の向上を目指して行くことは重要なことですからね。
健康について、「健康」というのは身体的だけではなくメンタルの部分も重要ですよね。社員同士積極的に話しかけ合う環境を作っています。
「ちょっといつもと違うな?」「何かあった?」など社員同士が客観的に気づいてくれるような環境を作っています。
なんか嫌なことがあって運転中ボーっとして事故に繋がってしまったり、メンタル面の部分でもお互い気づきあえるように社内のコミュニケーションに力を入れています。メンタルって目に見えないでしょ?いつも一緒にいる人間は話しかけることによって気づくことができますよね。
AZUSA:確かにメンタル落ちてると集中力がなくなっている気がします。
中村代表:あとはドライバーが使用する車両にも拘っています。従業員が乗るトラックはできるだけ快適にしてあげたいと思って、最近では「HINO PROFIA(日野プロフィア)」というハイルーフ(運転席の屋根が高い)のモデルも購入しました。ハイルーフのモデルなので運転席の天井が高くなっていて快適性があります。視認性も高いので安全運転にも繋がります。
それと、冷凍冷蔵商品を運ぶ弊社として重要な機能である「冷凍機」です。荷台を冷蔵庫にしてくれます。1つの車両に対して「メインエンジン」と「サブエンジン」の2機を使っています。サブエンジン型といって、エンジンを停止していても冷凍機を稼働できます。なのでトラックの走行状態に左右されないため、一定の温度管理が可能なんです。
AZUSA:これが荷台を冷蔵庫にしてくれてたんですね。
中村代表:冷凍冷蔵商品の品質を損なわずお客様の元へお届けするためにこういった最新の技術をトラックに搭載しています。もちろんそれらを運ぶドライバー従業員の安全を考え車両を選んでいます。
物流企業の枠を超えてモータリゼーションに貢献していく
AZUSA:物流企業の社長をしていて苦労したことってありますか?
中村代表:特に苦労したこと……。やはり「今」でしょ。ドライバーの人材不足ですかね。やはり若者の運転免許の保有率の低下や免許制度の改正とか色々ありますよ。もちろん会社の環境を整えていくことはできますが、うちの会社としてというより物流業界全体、大げさかも知れませんけど、物流企業の枠を超えてモータリゼーション(社会での自動車の普及化)に貢献できるような業界にして行きたいですね。もっと言えば物流業界だけでなく、バスやタクシーなどドライバーが働く企業全体で何かやりたい!それが実現できるようにお手伝いできることを考えています。ちなみにAZUSAさんはドライバージャパンのお仕事やレースクイーンとしても活躍されてるとのことですが、それもモータリゼーションに貢献していますよね。レースとかよく行くと思うんですけど、サーキットで自分で運転して走ったことあります?
AZUSA:ないですね。でもジムカーナのイベントでレーサーの隣に乗せてもらったんですけどめちゃ怖かったけどすごい楽しかったです。
中村代表:レースとかジムカーナとかドリフトとかそういった入り口から興味を持って、そして自分で運転することで車がどんどん好きになると思うんですよね。やっぱり自分で車を操縦するということは車に興味を持ってもらうことに大きく繋がると思うんです。車の魅力を知らない人が増えれば、ドライバー業界で働く人口もそれだけ増えない。ラジコンとかでも良いからまずは「車を操縦する」そういう機会が全国に広まってくれると嬉しいですね。ドライバーの仕事が未経験の人でも、少しでもドライバーという仕事に興味を持ってもらえたなら是非うちの会社に声をかけて欲しい。
AZUSA:ぜひ、ドライバージャパンもお手伝いさせていただきます!そんな友動運輸さんが求めている人材ってどんな人ですか?
中村代表:好奇心があって行動力がある人ですかね。友人にもいるんですけど、行動力がある人間って、人よりいろんなことを経験している人が多くて、人間として尊敬できたり、話してて楽しかったり、周りにいい影響を与えてくれるんですよね。ドライバーの経験がなかったとしても、そんな人が1人でも入社してくれると嬉しいですね。
Azusa:本日は貴重なお時間いただきありがとうございました!あ!車が大好きな中村さんに最後にもう一つ聞きたいんですけど、プライベートではどんな車に乗られてるんですか?
中村代表:ポルシェです。「911 930ターボ 89年式」の……。ドライバージャパンさんの取材ってことで今日乗ってきてますよ!会社に初めて乗ってきたんでみんなびっくりしてます(笑)
<編集:はい、実は事前にお願いしていました(笑)>
ということで愛車を紹介する別コーナー「愛車ライフ」にAZUSAちゃんと無理をお願いして中村さんのポルシェが登場します!お楽しみに!
協力
株式会社友動運輸
千葉営業所千葉県佐倉市岩富2160-7
コーポレートサイト
モデル: