
レースクイーンのお仕事の内容って?元レースクイーン高松凛さんに聞いてみた
趣味がオタ芸だったり休日は猫を探しに行くカワイイ一面を持つ元レースクイーンの高松凛さん。前回の記事ではご自身のことを語っていただきました。今度は実際にレースクイーンをされていたときの経験を元に『レースクイーンのお仕事の内容』を詳しく聞いてみました。

――最初にレースクイーンの役割を簡潔に教えてください。
高松 凛さん:役割を簡潔の述べると、
- チームのPR
- チームのサポート
- マシーンやドライバーのケアやサポート
私は上記の3つのお仕事をメインにしていたと思います。
――ドライバーさんだけじゃなくマシーンもサポートするんですか?
高松 凛さん:みんながそうかは分かりませんが、私の認識だと傘をさしたりして、マシンを守るみたいなイメージですね。
――なるほど、ドライバーさんやマシンを日差しから守るためにレースクイーンって傘を持っているんですね。
高松 凛さん:エンジン回りなど熱で影響がでるんじゃないかというような箇所を少しでも直射日光から守るんだろうと思っていました。

引用元:高松凛さんTwitterより
――レース当日の1日のスケジュールを教えていただけますか?
高松 凛さん:チームやカテゴリーによって変わると思いますが、
- ピットウォーク
- グリットウォーク(スタート進行)
- チームのスポンサーステージ
- メーカーステージ
- 物販のお手伝い
- 取材対応
- ゴール時のグリッドのお迎え
- キッズウォーク
- 表彰台の対応
- チームの応援とお手伝い
私の時は大体こんな感じですかね。
――結構忙しそうですね
高松 凛さん:あまり休む暇なかったですね。
――朝何時くらいからお仕事始まるんですか?
高松 凛さん:朝めっちゃ早いですね。朝早いので前日ホテルに泊まることが多いです。朝起きて準備して会場に向かいます。早くて7:00とかに会場入りすることもあったと思います。
――終わりは何時くらいが多いですか?
高松 凛さん:表彰が終わった後なので夕方の5時くらいは過ぎることが多いのではないでしょうか。サポーターの皆さんと同じような感じです。
――レースクイーンって物販もやるんですね?実際に販売をするんですか?
高松 凛さん:チームグッズとか販売しているチームだったりすると実際に販売のお手伝いをしたりします。あとはレースクイーンのグッズを売ってるチームとかもあります。私のチームはなかったんですけど、タオルとかキーホルダーとか販売しているレースクイーンユニットもあったりしましたよ。購入者の方と握手や撮影をしたり楽しそうでした。
――レースクイーンのグッズもあったりするんですね!そしてレースクイーンも取材を受けるんですね。
高松 凛さん:雑誌やWEBなどのメディア関係の取材を受けます。レースクイーンとしてメディアに出ることでチームやスポンサーのPRにも繋がります。
――「キッズウォーク」ではどんなことをするんですか?
高松 凛さん:ピットウォークはモータースポーツファンの方やカメラマンさんとか大人が多いのですが、キッズウォークはお子さんと親御さんがピットを周れる時間です。そこでは“コスチュームの上に上着を着用する”文化になっていて、露出を控えてうちわとかシールなどのチームグッズを配ったりします。“未来の車好きキッズ”たちとの交流ですね!

引用元:高松凛さんTwitterより
――子供たちに車の魅力を伝えるお仕事もあるんですね。では年間レースクイーンとしてのお仕事ってどのくらいあるんですか?
高松 凛さん:
レースのカテゴリによって違います。たとえば、スーパーGTだと現在は全8戦。他のカテゴリだと6戦前後だと思います。掛け持ちしていたらそれを合わせたレースの合計分ですね。
――レース以外にもお仕事ってあるんですか?―
高松 凛さん:チームによってですが、スポンサー様がイベントを開催することもあるのでそういったイベントに出向くこともあります。
――なるほど。つねにお仕事があるわけではないんですね。
高松 凛さん:そうなると一般的にレースクイーンの方は平日は何をされてるんですかね?―
例えば事務所に所属してタレント活動やイベントコンパニオンをしていたり、モデルのお仕事をしていたり、普通のバイトをしてたり。ただあまり会社員のお仕事と掛け持ちしている子は見たことないですね。
――他のお仕事と掛け持ちをしてる方が多いんですね。高松さんはレースクイーン時代のオフは何をされてましたか?
高松 凛さん:普通の会社員のお仕事をしてる友達とはあまり休みが合わないので、ひたすらレースクイーン仲間と好きなことをしてましたね。
結構みんな仲良かったですね。
スーパーGTのときはチームの子3人だったので一緒にディズニー行ったりとか。
仲良い子とは買い物行ったりとか、旅行も行ったりしてましたね。
――華やかなメンバーで休みを満喫していたんですね♪ちなみにレースクイーンならではのセクシーなコスチュームについてですが、デザインはあらかじめ決まっているんですか?
高松 凛さん:オーディションのときに次のシーズンのコスチュームに合わせて審査をするケースが多いと思うので、あらかじめ決まっていることが多いかもしれませんね。
――なるほど、オーディションの段階でコスチュームに合うかも審査のポイントになるんですね。レースクイーンって「ハイレグ」ってイメージもあるんですがコスチュームの規定とかってあるんですかね?
高松 凛さん:レースにもよると思うんですが、コスチュームにも制約があります。過露出や過激なものは禁止されています。
私がレースクイーンなる前の話なんですが、スーパーGTはいつの年からかハイレグが禁止になったようで、そうなる以前はハイレグが多かったと聞きます。スーパー耐久とかは割と自由だなあという印象です。
――露出が多い衣装は最初抵抗はありましたか?
高松 凛さん:当初はあったかもしれないんですけど、着慣れすぎてしまって覚えてないですね。それよりも可愛い衣装が着れる!っていう高揚感が勝ってしまって、麻痺してますね…。完全に(笑)
――めったに着れないですもんね。ちなみに撮影のポーズの練習とかはどうしているんですか?
高松 凛さん:事務所でレースクイーン研修があったりすると思うので、そこで傘の持ち方とかグリッドボードの持ち方とかそのときに一緒にポージングの練習とかすると思います。グラビアアイドル出身の子だとグラビアっぽくなっちゃったり、展示会に出てるイベコン出身の子だと企業PRっぽくなったりとかもあるのかなと思います。メンバーと交流していくなかで徐々にチームの色に合わせていきます。

引用元:高松凛さんTwitterより
――レースクイーンをやっていた中で大変だったことって何ですか?
高松 凛さん:結構体力が必要な事が多いことです。夏は想像以上に暑くて、冬は雪が降ってたりとかもあります。もうひとつは、レースの日数って年間で限られているので、オフシーズンは進んで他の仕事を取っていかなきゃいけないところですかね。
――レースクイーンをやっていてとても感動したことってありますか?
高松 凛さん:監督やドライバーさんはもちろん、チームスタッフさん、メカニックさんなど本当に様々な方たちが表彰台を目指して全力で努力をしているのを見てきているので、表彰台の時はチームの一員として皆さんの顔を見ると涙腺が緩みます。
2016年のチームでは、最終戦で同じメルセデスの隣のピットのチームのスタッフさん達にサプライズで合同卒業式をして貰って、涙が止まらなかったです。
サプライズといえばいつも泣かせてくれるのがファンの皆さんですね。横断幕を作って掲示してくれたり、花束をくれたり。心の支えというか、レースクイーンを頑張れる原動力です。
――最後にレースクイーンを経験して良かったなっていうことはありますでしょうか?
高松 凛さん:車に詳しくなれることはもちろん、プロ意識や度胸がつくことですかね。多くの皆さんの前に立ちますから。辞めたあと普通に会社員をしていても、レースクイーン時代に身に着けたプロ意識や度胸が役に立っていると思います。
撮影していたとき、顔付きが変わってらっしゃって「さすがプロだな!」と驚嘆しました。今回は元レースクイーンの高松凛さんにレースクイーンのお仕事を教えていただきました!次回はそんなレースクイーンになるための『レースクイーンのオーディション』について教えて頂きましたのでご紹介したいと思います。




撮影協力
モデル:高松凛さん