【人材アナリストが斬る】物流業界の今後ってどうなるの?
人材アナリストの植村謙一郎さんへのインタビュー連載も第3回。
物流業界の今後をテーマに、第2回であがった課題の解決策や植村さんが勤務しているWinJobが行っている取り組みなどについて、かんたんにインタビューしてみました。
※第1回はこちら
※第2回はこちら
目次
物流業界の課題の解決策とは?
―― 前回(第2回)のインタビューでは、物流業界が抱えている課題についてお伺いしました。
―― まず、これまでにあがった課題に対して、どのような解決策があるのでしょうか?
植村さん: まず、物流業界の課題についておさらいしましょう。
物流業界が抱えている課題は、おもに以下の3点。
- 再配達問題
- 配達ドライバー不足
- 配達ドライバーの高齢化
これらの課題の解決策について、解説していきますね。
WinJobで現在取り組んでいるものについても、合わせてご紹介します。
1.「再配達問題」の解決策
植村さん: 再配達問題を解決するポイントは、できるだけ不在を減らしながら荷物を受け取ってもらうこと。
みなさんもご存知かもしれませんが、再配達対策としては宅配ボックスやコンビニ受け取りなどのサービスが代表的。
―― 僕も、コンビニ受け取りはよく利用してます。
植村さん: 最近では、駅のコインロッカーのスペースを利用した宅配受け取りサービスなども登場しているので、これらのサービスで再配達を抑止できれば良いですよね。
2,3. 配達ドライバー「不足」「高齢化」の解決策
植村さん: こちらの問題については、2,3と合わせて解説していきましょう。
―― 「配達ドライバー」と「ドライバーの高齢化」によって、2020年には合わせて約20万人ものドライバーが不足すると、第2回でお伺いしました。
―― これらの問題に対して、どのような解決策があるのでしょうか?
植村さん: ポイントは、トラックドライバーになるための必須アイテムである運転免許の取得率を上げること。
とくに、20-30代の若者の運転免許取得率を上げることがカギだといわれています。
―― たしかに、ぼくの周りでも運転免許を持っていない20-30代は多い気がします……。
植村さん: そうですよね。
新規の運転免許取得数も、1990年代では年間 約210万件だったんですが、いまでは約120万件……と、だいたい半分ぐらいに減ってしまっているんです。
高校を卒業したら、春休みには普通免許を取って……
だとか
就職するころには普通免許は持ってて当たり前!
などといった、これまでの常識が崩れてきている。
―― 業界っていうより、日本全体の問題ですよね。
植村さん: 当然なんですが、物流系の企業としてはめちゃくちゃ大ピンチ!
新卒に対しては、入社後に運転免許を会社負担で取得させるような対策をしている企業も増えてきましたね。
WinJobの取り組み
植村さん: もちろんWinJobでも20-30代の免許取得率を上げるために、運転免許の取得支援制度を導入しています。
WinJobのスタッフ対象の制度ではありますが、運転免許を持っていない方でも、働きながら運転免許を取得することでドライバーを目指せるようなシステムなんですよね。
【参考リンク】免許取得支援制度のお知らせ「Win Job(ウィンジョブ)」
またWinJobでは、20-30代の方でもしっかりと稼げるように、年齢や勤続年数などにとらわれない給与システムを導入しています。
全国の年代別の平均年収は、
- 20代……346万円
- 30代……395万円
といったデータが出ているんですが、
【参考リンク】平均年収.jp
WinJobで働く20代スタッフの平均年収は、
- 20代……404万円
- 30代……414万円
と、いずれも同年代よりも比較的高収入を実現しています。
この給与システムによって、WinJobで働く20代のスタッフの割合を60%まで引き上げることができました。
物流業界は今後どうなっていく?
―― 今後の物流業界は、どのような動きになっていくと思いますか?
植村さん: 今後の動きやトレンドとしては、2点ピックアップできるかと思います。
1. 取引個数はどんどん増えていく
植村さん: すでに第1回でお伝えした内容ですが、
物流業界の取引のトレンドは、
- 企業相手の取引(BtoB)
- 個人相手の取引(BtoC)
から、
へと変わっていることもあって、取引個数は今後どんどん増えていくでしょう。
Uber EatsやAnyca(エニカ)などのような、個人向けの新サービスも増えているので、これからの物流業界も新しい形態のサービスが登場するかもしれませんね。
2. 若者は「行動」にお金を使うのが今後のトレンド!?
植村さん: 物流業界……っていうよりは、若者全体の価値観のトレンドですが、
「モノ」ではなくて、「行動」にお金や時間を使うヒト
がどんどん増えていますよね。
―― 「行動」ってどんなことを指すんですか?
たとえば、
CDは買わないけれども、フジロックやULTRA JAPANなどの音楽フェスには行く
車は持っていないけれど、カーシェアリングやレンタカーなどのサービスは使ってドライブする
ようなヒトはどんどん増えていたりだとか。
―― 身に覚えがあるなぁ(笑)
植村さん: 今後の物流業界も「行動」にフォーカスしたサービスがどんどん発展していくのではないでしょうか?
WinJobも、「行動」にアプローチしたサービスを展開していくことで、若者の車離れを払拭していければいいですよね。
―― ドライバージャパンも「ヒト」と「車」にフォーカスしたメディアとして、車の楽しさと魅力を知ってもらえるよう配信していきます!
植村さん: 共に頑張っていきましょう!
今回は、ありがとうございました。
―― ありがとうございました!
編集後記
いかがでしたでしょうか?
植村さんが働いているWinJobの詳細情報もまとめておりますので、
- 植村さんにお話を訊いてみたい方
- 物流業界で働いてみたい方
- ドライバージャパンに取材を受けてみたい方
などは、どうぞご参考ください!
取材・文・撮影: DRIVER JAPAN 編集部
協力:植村謙一郎さん (株式会社 WinJob)
植村さん勤務のWinJobについて
会社名
株式会社 WinJob
(英文名: WinJob Inc.)
代表取締役
鷲巣 隆夫
設立
2011年06月
所在地
東京都中央区晴海1-8-8 晴海トリトンスクエアW 14F WIN/G
電話番号
03-3595-7883
(FAX:03-3595-7887)
事業内容
- 労働者派遣業
- 有料職業紹介業
- アウトソーシング業
- 広告代理業
関連サイト
ドライバー派遣・物流人材派遣のWinJob
ドライバー・物流専門求人サイトWinJob(ウィンジョブ)
植村 謙一郎 プロフィール
株式会社 WinJob勤務
- 人材アナリスト
- 管理本部 本部長
- 採用企画部 部長
1973年生まれ。
米国 Utah大学 Business学部 Finance学科卒業。
人材業界で営業職を経験し、2016年01月に株式会社WinJob入社。
現在は、WinJobの管理本部 本部長 / 採用企画部 部長の立場で、人材アナリストとして活躍している。